複勝とはどんな馬券?オッズの見方やワイドとの違い・カードの書き方と買い方を解説

複勝とはどんな馬券?オッズの見方やワイドとの違い・カードの書き方と買い方を解説

競馬で初めて買った馬券の種類が、複勝という人は多いのではないでしょうか。

それは競馬を教えてくれる人が、複勝は当たりやすいと言っていたからだと思います。

そして段々競馬に慣れてくると複勝から馬連、さらに三連単へと切り替えていく印象です。

高額配当が期待できる三連単や三連複は、馬券の中でも人気がありますね。

一方で馬券師と呼ばれる競馬で生計を立てている人の中には、複勝馬券しか買わないという人もいます。

その人たちは複勝馬券をどのように買っているのでしょうか。

また複勝はオッズに幅があり複雑な印象ですし、ワイドとどう違うのか、カードの書き方や買い方なども気になります。

複勝とはどんな馬券なのか、徹底調査しました。

目次

「複勝」とはどんな馬券か

競馬の三連単を一度でも当てたことがある人は、高配当の魔力に取り憑かれているのではないでしょうか。

1着2着3着を着順通りに当てる三連単は、当たると爽快な気分になりますよね。

それに比べて複勝は、いかにも地味な感じがします。

それでも今も販売が続いているということは、何かのメリットがあるのでしょう。

ここではあらためて、複勝とはどんな馬券なのかを見ていきます。

複勝は馬券の種類の一つ

JRA(中央競馬)が発売している馬券の種類は全部で10種類あり、複勝はその中の一つです。

複勝は選んだ1頭の馬が、3着まで(7頭立て以下のレースは2着まで)に入れば当たりとなります。

10種類の馬券別の売上を見ると、複勝は単勝よりも上でそれなりに売れているのです。

これは思いっきった金額を、一気に投資している人が多いからではないかと推測できます。

複勝はなんだか不思議な馬券という感じがしますね。

複勝は最も当たりやすい馬券

複勝は馬券の種類の中で、最も当たりやすい馬券です。

10頭が走るレースとして、応援馬券とWIN5を除いた8種類の馬券の的中率を高い順から一覧にします。

馬券の種類的中率
複勝30%
単勝10%
ワイド6.67%
枠連3.33%
馬連2.22%
馬単1.11%
三連複0.83%
三連単0.14%

このように複勝は、圧倒的に当たりやすい馬券であるということがわかります。

三連複・三連単と比較すると二桁違い、まさに次元が違う馬券です。

競馬は馬券が当たらないとつまらないので、当たりやすいというのは大きなメリットですよね。

複勝は最も配当が低い馬券

複勝は想像通りに、全馬券の種類の中で最も配当が低い馬券です。

馬券の種類ごとの配当を高い順に並べます。

馬券の種類配当中央値
三連単約30000円
三連複約5300円
馬単約3700円
馬連約2000円
枠連約850円
ワイド約700円
単勝約490円
複勝約210円

このように複勝は当たりやすさと引き換えに、圧倒的に低い配当になっているのがわかります。

三連単や三連複とはこれまた次元が違い、同じ対策では絶対に儲からないと感じますよね。

競馬の馬券「複勝」はオッズに幅がある!見方や計算方法を解説

複勝はオッズに幅がある不思議な馬券です。

単勝なら例えば2.3倍と表示されていて、100円買って当たると230円になるとわかりやすいです。

しかし複勝は2.5〜6.2のように幅があり、当たったらいくらになるのかよくわかりません。

そこでここでは、複勝のオッズについてわかりやすく解説します。

オッズとは何か

競馬のオッズとは、馬券が的中した場合の概算払戻率のことです。

競馬場のモニターによく表示されていますし、テレビやネット中継で映されることもあります。

100円に対する倍率が表示され、10.5倍なら100円☓10.5倍で1050円が払い戻されます。

オッズは賭けられた金額によって、刻々と変化していくのが特徴です。

そのため馬連の1-2か1-3のどちらにするか迷っている場合、締め切り時間ギリギリでオッズの高い方を選ぶということは有効な作戦です。

このようにオッズを味方にすると、高配当の可能性が高くなりますよ。

オッズの計算方法

通常はコンピューターが素早く計算して表示されるオッズですが、簡単な計算方法を表すと次のようになります。

オッズ=払戻率(100-控除率)÷支持率

控除率は法律で20%〜30%と決まっていて、これがJRAの取り分になります。

一方払戻率は、賭けられた総額から返還される率のことで、控除率と足すと必ず100%になるものです。

また支持率は、賭け金の総額からある買い目にどれだけの金額が賭けられたかという比率です。

例えば単勝馬券が全部で100万円売れて、そのうち1番の馬に50万円賭けられたとします。

そうすると支持率は(50万円÷100万円☓100)で50%です。

単勝馬券の控除率は20%なので払戻率は100-20で80%、オッズは80÷50で1.6倍となります。

またこの状態から2番の馬に100万円を投資する人が出ると、1番のオッズは3.2倍まで上がるのです。

このようにオッズは、生き物のように常に変化しているということになります。

複勝のオッズに幅がある理由

複勝の最もわからないところは、オッズに幅があることですよね。

複勝は3着までが当たりなので、3通りの払い戻しがあります。

そのため3通りの組み合わせによって払い戻し額に変化があるため、オッズ表示も幅のあるものとなっているのです。

複勝は控除率20%・払戻率80%なので総額100万が賭けられたレースでは、80万円を3通りの当たり馬券で山分けします。

そこで人気が高い馬同士が1着から3着になるとそこに投資された金額が多いため、配当はオッズの幅の低い方に寄ります。

逆に人気が無い馬同士の場合は投資された金額が少ないため、オッズの幅の高い方に寄る傾向があるのです。

このようにオッズに幅のある複勝ですが、一番低いオッズを目安にして馬券を購入すれば間違いがないですね。

「複勝」と「ワイド」の違いとは?2つの馬券を徹底比較

複勝とよく比べられる馬券がワイドです。

ワイドは1999年から発売が開始された比較的新しい馬券ですが、近年は当たりやすいと人気が高まっています。

複勝とワイドはどのように違うのかについて解説します。

馬券のワイドとは何か

ワイド馬券とは、選んだ2頭の馬がどちらも1着から3着までに入れば当たりとなるものです。

同じく2頭を選ぶ馬券として馬連がありますが、こちらはどちらも1着2着にならないとはずれとなります。

よく馬連を買っていて、1着3着や2着3着で惜しかったという話を聞きますよね。

それがワイドなら当たりとなるので、馬連の救済措置的馬券と言ってもいいのではないでしょうか。

馬連より配当は低いですが1着2着・1着3着・2着3着と3通りが的中するので、全てが当たるとそれなりに多くの払い戻し額になります。

複勝とワイドの共通点

複勝とワイドの共通点で最も大きいのは、共に3着までに入れば当たりとなることです。

複勝は単勝を、ワイドは馬連を買うつもりでそれぞれ賭けると、3着までに入れば良いという安心感があります。

そして嬉しい当たり方は複勝なら3着、ワイドなら2着3着に来た時というのも共通です。

それぞれの特権をうまく活用できた時は、喜びもより大きくなりますね。

複勝ではなくワイドを買うケース

共通点の多い複勝とワイドですが、複勝は1頭を選びワイドは2頭を選ぶというところが異なります。

そのため複勝ではなく、ワイドを買った方がいいケースがあるのです。

それは複勝を買おうと馬を選んでいた時に、1頭に絞り込めない場合です。

2頭もしくは3頭で迷ったときは、思いきってワイドに切り替えてみるのもいいかと思います。

それで当たれば複勝よりも高配当になりますし、3頭をボックスにして3通りが全部当たったら儲け額は大きいです。

複勝の1頭に絞りきれない時は、ワイドを検討してみましょう。

複勝馬券の買い方のコツ5選

複勝は当たりやすいからといって、やみくもに買っては儲かりません。

配当が低いということを頭に入れておかないと、何度当たってもあまり儲からないという結果になってしまいます。

ここでは複勝馬券の買い方のコツを5つ紹介します。

1頭に絞り込む

複勝の買い方のコツで最も大事なのは、1頭に絞り込むということです。

配当が低いことは何度も確認していますが、それで儲けを出すために選ぶ馬は1頭のみにしましょう。

複勝は3頭が当たりとなるので、18頭のフルゲートでも16.7%の的中率があります。

1頭に資金を集中して馬券を購入し、配当の低さを払い戻し額でカバーできるといいですね。

1番人気馬は買わない

意外と思うかもしれませんが、複勝を単独で買う場合は1番人気馬は避けたほうが無難です。

それは1番人気馬の複勝配当があまりにも低く、当たっても疲労感の方が大きくなることが多いからです。

実際に2024年7月7日、福島競馬の結果を見てみましょう。

12レース中1番人気馬が3着以内に入ったのは9レース、なんと75%もの複勝率です。

しかしその複勝配当は、以下のようになかなか厳しい数字となっています。

100円140円110円
110円160円160円
110円180円170円

200円を超える配当は1度もなく、当たったとしてもあまり嬉しくありません。

100円の元返しだったレースもあり、これだと馬券を買った意味がわからなくなりますね。

このように配当が低いことが多いので、1番人気馬は買わないことをおすすめします。

多頭数のレースを狙う

続いてのコツは、多頭数のレースを狙うということです。

全ての馬券で言えますが10頭で当てるより、18頭の中から選んだ方が当然配当は高くなりますよね。

また18頭のレースとなると、先行争いや直線の勝負どころでごちゃつく印象です。

そうすると1番人気馬が不利を受ける可能性も高くなり、人気下位馬のチャンスが広がります。

選ぶ作業は多頭数の方が大変ですが、少しでも高い配当のためにここは頑張りましょう。

△印の馬をよく検討する

1番人気馬の代わりに、△印の馬をよく検討することをおすすめします。

△印は「連下」とも言われ、1着は難しくても2着3着の可能性がある馬に付けられるものです。

複勝を買うのには丁度いい対象の馬ですよね。

△印の馬を全頭検討し、◎や◯の馬を脅かすような存在がいたらそれを複勝で買いましょう。

このような馬の配当は最低でも200円は超えることが多いので、払い戻しが楽しみになりますよ。

地方競馬はパドックを重視する

地方競馬は中央競馬より詳細なクラス分けがあるため、同じレースに出走する馬の力の差が少ないことが特徴です。

そのため、レース直前の馬の状態をパドックで確認することが大事になってきます。

競馬新聞の予想はもちろん参考にしますが、例え無印でもパドックで良く見えた馬は「買い」です。

1着は難しくても2着3着になる可能性は十分にあるので、複勝を買うのには合っています。

地方競馬はパドックをよく見るようにしましょう。

馬券「複勝」と「単複」のマークカードの書き方

ここではあらためて、馬券のマークカードの書き方について解説します。

事前に研究した内容は、間違いないようにマークカードに記入したいですよね。

複勝と単複のマークカードの書き方を見ていきます。

単複とは

競馬の単複とは馬券の単勝と複勝の頭文字を並べたもので、その両方の馬券をまとめた言葉になります。

単勝と複勝は1頭の馬を選ぶことが共通していることから、このようにまとまられるのだと考えられますが詳しくはこちらをご覧ください。

複勝だけ買う場合の書き方

複勝馬券を買う場合のマークカードの書き方を見ていきましょう。

複勝馬券を買うには、緑の基本カードを使用します。

場名・レース番号・式別(複勝)をマークし、1着・1頭目欄に選んだ馬番をマークします。

そして金額・単位をマークして完了です。

馬番は間違うことがあるので、競馬新聞や出馬表をよく確認するようにしましょう。

単複で買う場合の書き方

単複で馬券を買う場合はどうしたらいいのでしょうか。

中央競馬には単複を同時に買える便利な馬券があり、それを応援馬券と呼びます。

式別のところで「単+複」にマークすれば、単複馬券(応援馬券)の購入が可能です。

金額を100円でマークすると単勝複勝共に100円の購入となり、合計金額は200円なので注意してください。

「がんばれ!」の文字が入っていて、可愛らしい馬券ですよね。

複勝で勝っている人が実践している「複勝転がし」とは

皆さんは「複勝転がし」というのをご存知でしょうか。

複勝で勝っている人が実践しているとも言われていますが、果たしてどのようなものなのでしょうか。

複勝転がしについて詳しく解説します。

複勝転がしとは何か

複勝転がしとは、文字通り複勝馬券を転がしていく馬券戦術の一つです。

例えば1000円で買った馬券が当たり1500円になったとすると、当たった1500円をそっくり次のレースに投資します。

それでは1000円からスタートして、全て1.5倍の配当で当たった場合のシミュレーションをしてみましょう。

レース賭け金手持ち金
1レース目1000円1500円
2レース目1500円2250円
3レース目2200円3350円
4レース目3300円5000円
5レース目5000円7500円

このように5レース全て的中すると、最初の1000円が7500円にもなるのです。

複勝転がしは最も当たりやすい馬券の種類という特徴を、最大限活かした戦法と言えますね。

複勝転がしは1番人気馬を狙う

複勝転がしはどのように買ったらいいのでしょうか。

通常の場合の複勝は1番人気馬ではなく、△印の馬を狙った方が効果的です。

しかし複勝転がしは一度でも負けたらその時点でゼロになってしまうので、できる限り当たりやすいものに賭けていきます。

複勝転がしは、配当が低くても1番人気馬を重視しましょう。

2024年7月7日の中央競馬は、福島・函館・小倉の3場開催でした。

そしてその結果は全ての競馬場で、1番人気馬は12レース中9レースで3着までに入ったのです。

36レース中27レースで1番人気馬が3着に入るなら、いくら配当が低くても狙ってみたくなりますよね。

複勝転がしを予想する際は、1番人気馬が人気通りに走れるのかという観点で判断しましょう。

複勝転がしは少数頭のレースに絞る

複勝転がしは的中させることが第一なので、少数頭のレースに絞ることをおすすめします。

1番人気馬でも多頭数のレースだと、不利を受ける可能性が高まるからです。

少しでも不安要素は消していった方がいいですよね。

ただ7頭以下のレースは2着までの払い戻しになるので、頭数が少なすぎるレースもおすすめしません。

8頭からせいぜい12頭くらいまでのレースで勝負するようにしましょう。

複勝転がしは地方競馬は買わない

地方競馬は騎手の能力差で勝負が決まることも多く、中央競馬よりも難しい印象です。

直前の状態も大事ですし、競馬場ごとの特色も異なります。

そんな地方競馬は、確実に当てたい複勝転がしには向かないと感じます。

複勝転がしは、能力差のよくわかる中央競馬でやるようにしましょう。

複勝転がしは目標を設定しておく

複勝転がしは、勝ち続けたらどこまででも進めることができます。

先ほどの例で1000円スタート1.5倍の配当を20レース転がすと、なんと330万円を超える金額になるのです。

すごい金額ですが、そのうち1回でも負けたらそこで終わりとなります。

そこで目標を事前に決めておいて、それが達成したらすっぱり終わるようにしましょう。

目標は5レース分とか、1万円を超えたらとかでいいのですが、最初のうちはできる限り小さな目標がいいと思います。

成功体験を少しずつ積み重ねていくことが大事で、まずは3レース分くらいから始めてみたらどうでしょうか。

複勝転がしはやり方によって大きな儲けになるので、戦法の一つとして覚えておくといいですね。

馬券「複勝」とは:まとめ

馬券の複勝について解説しました。

複勝が単勝より売れているというのもびっくりでしたが、つかみどころのない馬券という印象ですね。

馬券師と言われる競馬で生計を立てている人は、複勝に数百万円とかを1点で賭けるそうです。

研究に研究を重ね、このレースのこの馬というのに絞り込んで勝負します。

500万円賭けて、配当が1.2倍でも600万円の払い戻しとなり100万円の儲けです。

このようなことを見ると、複勝は奥が深い馬券とも言えます。

一般の競馬ファンの皆さんは、自分のできる範囲内で複勝馬券を買ってみてくださいね。

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